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薔薇十字団に愛を注ぎ込むブログです。
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★ガチBL純文学(笑)・加/賀/乙/彦「帰/らざ/る夏」についてのチャットを
11月後半~12月前半に開催しようかと目論んでおります。
メンバーは今の所、私を含む京極&加賀好きの4名。まだまだ参加者募集中です~^^

本書についてですが、京極本の厚さが平気な方なら「帰/らざ/る夏」は
スルスル読めると思います(講/談/社文庫で600ページだし。姑獲鳥と同じくらい?)

★この本の何が凄いって、普通に「先輩×後輩」が公式な所ww
 
公式CP: 源×省治 ・ 石清水×省治 ・ 省治×大塚

もうね、川辺で裸になって口吻けしたり少年の目に入ったゴミを先輩が舌で舐め取ったり、
保健室で抱き合ったり先輩の膝に抱っこされたりが純文学で普通に展開されてると云うww

★どれ位萌えるかと云うと、京極で例えるならば邪魅で榎が「益田」って呼んだシーン
(これだけで京極界は祭りだってのに!)の後にやおら榎が益田の目をしっかと見据えて
「・・・僕が本当に愛しているのはお前だけだ」「え、榎木津さん・・・!!」てなってギュッて
きつく抱き合って、2人きりの大磯の署長室で榎が益田の唇を奪う・・・みたいな展開が
同人や妄想じゃなくて原作で本当に展開されてるんですよ。どうです、凄いでしょ?!!

・・・いやいや、萌えるだけでなく、本当に文学としても文句なしに素晴らしい作品なのですが。

なので、以下でこの作品のあらすじや登場人物紹介など、本書のプレゼンを致します!!








★この話は、一人の少年の目から見た世界とか人物描写が本当に素晴らしいし、
何よりラストシーンの美しさが圧巻です。あとガチで学園内に少年同士の愛が
咲き乱れてるし(笑)。読んで損は絶っっっ対に無い作品なので、皆さんにも
全力でお薦めします。ではでは、ここで簡単に話のあらすじを紹介↓↓


★主人公の鹿木省治(14)は成績優勝の選び抜かれた者のみが入学を許される
3年制の陸軍将校養成機関「幼年学校」の1年生。社会や世相から隔絶されたような
箱庭の全寮制学園の中で、周りの教師や大人達はこぞって「陛/下の命令は何よりも重く、
自らの命は羽根よりも軽い。生きようと考えるな、戦って死ね、勝って死ね、死んでも勝て」と
教え続ける。その中で、省治は刷り込みのように天/皇を神と信じ、日本の勝利を疑わない
根っからの軍国少年に成長する。そして戦争で潔く死ぬ事を至上の価値とする
窒息しそうな世界の中で芽生える、上級生・源暁生との愛。

悩み戸惑い傷つき、信頼できる仲間と励まし合いながらも日々を懸命に生き、国の為に
立派な軍人になろうとする鹿木少年だったが、わずか2年後、無情なる玉音放送が流れて
日本の敗戦を知る事となる。

今まで「潔く死ぬ為に生きてきた」少年にとって、自分が大人になる選択肢など
そもそも無かったのだ。日本が戦争に敗れた事、それに伴い周囲の仲間や大人達が
手の平を返したように「生きていて良かった!戦争なんかで死ぬのは御免だ!」と
喜び合う様に付いて行く事など到底出来ず、心の拠り所を失くして彼の信じていた世界は
跡形も無く崩壊してしまう。茫然自失とする少年の前に、2年ぶりに源が現れ、こう囁く。

「俺はこのまま潔く自決しようと思う。鹿木、俺の最期を見届けてくれないか」

省治は躊躇いなくこう答える。

「…私もお供致します」

玉音放送のあった翌日8月16日、昇る朝日を見つめながら、愛する人と共に
「永遠の闇の国」に旅立てる喜びに震えながら、彼は気合いの掛け声と共に
軍刀を一気に自身に突き立て自害する。

洗脳的軍国教育の末、己の信じていたものを全て破壊された少年が、それでも自らの
信じるものと誇りを守る為に、自身の手で16年の生涯を、愛する人の隣で完結させると云う
儚くも美しい「幸福な」物語。

…と、まぁこんな感じのお話です。

林檎は初読で死ぬほど泣きました。悲しいとか可哀相とかより、とにかく加賀先生の描いた
「儚い美しさ」と省治の「自身の誇りを守る為の死」に。「大人になる前に死ぬ事が当然」と
教えられた少年達の3年間の記録。彼らが昭和28年に生きていれば24~28歳。
ちょうど鳥益青と同じ年です。教師達も木場修や榎達と同じ位。それを併せて考えると
余計グッと来ます。皆さんにも是非読んで頂きたい一冊です。読んで損はさせません><

登場人物紹介↓↓ (重要人物には◆印)

◆【鹿木省治(しかき しょうじ)】
主人公。なかなかの美少年。裕福な家に生まれたお坊ちゃん。
大切に育てられた故に動作が遅く酷い運動音痴で、厳しい軍隊式の学校生活に
最初はなかなか付いて行けなかった。しかしその美貌ゆえ(笑)特定の先輩にやたら
可愛がられたり気の良い仲間に助けられたりしながら徐々に逞しく成長して行く。
飛行機乗りに憧れる、根っからの天/皇/崇拝の軍国少年。性格はかなりの頑固者。
1年の時は源先輩に、3年の時は後輩の大塚くんに恋心を抱く。享年16歳。

◆【源暁生(みなもと ぎょうせい)】
省治の先輩であり在学中は恋人でもある。学習院出身のインテリ美青年。ピアノが上手い。
一見、硬派で取っつきにくい印象だが省治に対しては並々ならぬ愛情を注ぐ。
省治を巡って卒業間近、親友の石清水と喧嘩別れをする。戦いに敗れた国では
己はもう生きて行けぬと省治と共に自決する。享年18歳。

◆【石清水(いわしみず)先輩】
省治の先輩で成績優秀な模範生徒。一番最初に省治に想いを寄せたのは彼なのだが
(そして省治も少しグラッと来ていたのだが)自分にも他人にも厳しい性格で、
省治の為を思って一人だけ特別厳しく叱ったり敢えて冷たく接したり、かと思えば
皆の前で堂々と肩を抱いて歩いて妙な噂が立ったり(そのせいで省治は大変な受難に遭う)
省治に「源と付き合うな」と忠告したりと極度のツンデレだった為(笑)しまいには省治から
避けられてしまい、結果的に省治が源に傾く後押しをしてしまう。
「北風と太陽」で言ったら北風ポジションのちょっと可哀相な人。剣道が強い。

◆【神田川聖造(かんだがわ しょうぞう)】
省治と同部屋で親友。関西弁で背が高い。入学試験で全国一位を取るほど成績優秀。
硬派だが自身が風邪を引いた時に省治が看病をしてくれた事をきっかけに仲良くなる。
繊細でどこか危なっかしい省治を何かと心配して手を貸してくれる優しい少年。
因みに省治が自決した時に使用した軍刀は彼から借りた刀である。

◆【鬼頭音三郎(きとう おとさぶろう)】
省治とは小学校時代からの幼なじみ。皮肉屋で理屈っぽい所もあるが、彼の主義主張には
常に筋が通っている。祖母の勧めで幼年学校に入るも、教師や先輩、同級生らの狂信的な
天/皇/崇/拝や理不尽な軍隊式の価値観に疑問を抱き、2年の途中で退学する。
(原因は、菊の紋章に敬礼しなかったと云う不敬の罪により)幼い頃に病気で母を、戦争で
父と祖母を亡くした彼は、退学後は地元の中学に通いながら省治の父親と暮らし始める。
省治は死の直前まで、この実直な友を心の支えにしていた。

【生駒(いこま)先輩】
陽気で優しい先輩。源と石清水と常に行動を共にしていた。省治が他のガラの悪い
3年生に絡まれた時も、間に入って庇ってくれた。おしゃべり好きで歌が上手い。

【真木】
石清水と同じく模範生徒の3年生だが、冷徹な性格で何かと省治を目の敵にして苛めてくる。
真木のせいで省治は危うく切腹させられそうになったが(忘れ物をしたとかの小さな理由で)、
その時に側にいた石清水が全く省治を庇わなかったので、これも省治が源へと気持ちが
揺らぐ大きな原因となる。実は真木→石清水で、省治に嫉妬していたという見方もある。

【蒲郡(がまごおり)】
省治の同級生。ぽっちゃり体型の呑気なひょうきん者で、玉音放送を聞いた後も素直に
生き延びた事を喜んでいた。戦隊もので云う「黄レンジャー」のポジションの少年。

【小桜・伊田・井深・丸木】
省治の同級生。学園モノに欠かせない(笑)陰湿で意地悪な生徒達。教師への密告や
気に入らない同級生を裏でリンチしたりしていた。1年生の時は省治が標的にされ
持ち物を隠されたり、鬼頭も退学直前にこの4人の標的にされ、盗難の犯人に
仕立て上げられたりしていた。戦中は軍国少年の振りをしていたのに玉音直後
手の平を返したように態度を豹変させ、省治に軽蔑の念を抱かせる。

【上杉】
省治の同級生。3年間同じクラスだったがほとんど交流が無く、卒業直前に話してみたら
意外と気が合い「こんな事ならもっと話しておけば良かった」と思われるタイプの典型(笑)。

【伊耶野(いやの)少佐】
省治達の生徒監督をしている教師。皆から「オヤジ」と呼ばれているが、榎と同い年(笑)。
熱血指導が売りだが、やり過ぎて省治に両腕骨折の大怪我をさせてしまう。
馬に乗ると人格が変わる。終戦後、ある事件を起こして憲兵に逮捕されてしまう。

【岸一等兵】
両腕骨折で保健室送りになった省治を色々と世話してくれる優しいオッサン。
徴兵前は大阪で一家4人でクリーニング屋を営んでいた。

【堀川中尉】
保健医。軍人らしからぬ物腰柔らかい人物。関口くんと全体的に雰囲気が似ている。

【印東夫人】
源先輩の伯母さん。子供が居ないので暁生を我が子のように可愛がっている。休日の度に
源が省治を連れて遊びに行ったので、夫人宅は2人の秘密のデートスポットだった。

◆【大塚四世(おおつか よんせい)】
省治が3年の時に入学して来た天使のような可愛らしい美少年。大勢でいる時は
物静かだが、2人きりになると途端に省治に甘えた素振りを見せる小悪魔少年(笑)。
省治は源が自分にしたように大塚少年を優しく世話している。彼を巡って神田川と省治は少し
揉めた事もあったが、源と石清水のように喧嘩別れする事もなく上手くバランスを取っていた。


★・・・完結にまとめるつもりが、予想以上に長くなっちゃいました^^;
もしこれを読んで少しでもご興味を持たれた方は、是非ともお近くの書店へGO!
講/談/社/文庫から好評発売中です!(出版社の回し者か・・・)
でも本当に素晴らしい作品なので、本好きなら読んで損は絶対にありません!!是非!!
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益田は正義だと信じてやみません。若者とオッサンを幸せにする為に奮闘する日々。
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