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薔薇十字団に愛を注ぎ込むブログです。
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さぁ皆さん、おバカ青木の時間がやって参りましたよ(違)。

久々に郷青を書いてみました~。今回は斉藤視点です。
毎度の事ながら文蔵のキャラが崩壊しててスミマセン;;
そろそろ格好いい青木様ファンの方に石を投げられそうです><;

今回も 1 2 0 % エ ロ ですので、苦手な方はご注意を。

個人的に斉藤(邪魅出演の若造)のイメージは「よつ○と!」のヤン/ダです。
今回は勝手に彼の下の名前を捏造してみました。「斉藤一馬」です。
文蔵のビジュアルは「お金が/ないっ!」の雪弥をイメージしております。
郡治は何だろ・・・まぁ皆さんのお好みで^^;
小説同人のビジュアルに正解なんてありませんので(笑)。


ではでは、続きからどうぞ~。








今朝、ベッドからのレボリューション
  目覚めてからのレボリューション



『WET DREAM』


何がどうしてこうなったのか、俺にはさっぱり理解など出来なかった。
だから人に説明せよと言われても、本人が状況を理解
出来ていないのだから理路整然と述べられる筈もない。


ただ、俺・斉藤一馬の知識と経験から言わせて貰えば、こうして椅子に
括り付けられて猿ぐつわを噛まされ、見知らぬ部屋に放置されている状態と云うのは、
もしかしなくても『監禁』と呼ぶんじゃないだろうか。

どうして自分がこんな状況に甘んじているのか
(いや、決して甘んじている訳ではないが)何一つ分からぬまま、
気が付いた時にはこの部屋に置き去りにされていたのだ。

部屋の中は実に簡素で、白い床に白い壁。小さな窓には
白いカーテンが掛かっている。そして目の前には大きな寝台が一つ。


そしてその上には…

(青木さんーーー!!)


俺が密かに憧れている先輩刑事の青木さんが小さく丸まって眠っていた。
いつから居るのだろう。身じろぎ一つしないから、俺のように監禁されて
薬でも嗅がされたのだろうか。

俺は今すぐにでも駆け寄りたかったけれど、ロープでぐるぐるに巻かれた体は
ビクともせず、猿ぐつわを噛まされた口からは「うぅ」とか「ぐぅ」とか云う
頼りないくぐもった声しか出なかった。

そして俺が開襟シャツを着てスラックスを履いているのに対し、青木さんは
大きなワイシャツ1枚を纏っているだけだ。下は何も履いていない。
シャツが大きいお陰で下半身はすっぽり覆われているが、シーツの上に
すらりと伸びた白い脚がやけに鮮明に視界に入って、俺は一瞬目のやり場に困った。

青木さんは先日起きた大磯の事件の時に一緒に捜査した仲だ。
俺より年上だけど、小柄で童顔の可愛らしい顔立ちの人だ。

見た目に似合わず生真面目な人だけど、そのストイックでお堅い所も良いと云いますか。
ギャップ萌え?とにかく、青木さんは俺が今一番気になってる人だったりするのだ。
俺は断じてホモじゃないけど(ちょっと前まで彼女も居たし)青木さんなら全然OKだと
思える位、俺は青木さんが気に入っている。だから不謹慎かも知れないけど、
すやすや眠る青木さんの寝顔をじっくり拝めるこの機会を無駄にすまいと、
俺は彼の顔を凝視していた。・・・どう過ごしたって現状は変わらないのだし。

その時、俺の背後でドアが開く音がして、俺は唯一自由に動く首を精一杯回して
背後を振り返った。恐らくそこに立っている奴こそが俺と青木さんを監禁した
犯人に違いないのだ。

しかし俺は背後に立つ人物を見た瞬間、驚きのあまり飛び上がりそうになってしまった。
実際は縛られているせいでそれは叶わず、猿ぐつわも手伝って
大声を上げる事さえ出来なかったがーーー。


ドアを開けたのは何と、公安一課の郷嶋郡治、通称“蠍の郡治”だった。

(なんでコイツがここに…!?)

俺の頭は自らの置かれた状況に付いて行ずに混乱する。
コイツが俺達を監禁した張本人なのだろうか。いやいや、それは無いだろう。
青木さんは勿論、俺だって公安にマークされるようなヤバいネタなんて持っちゃいない。

では俺達を助けに来たとか?

それはもっと無い!俺は即座に自分の頭に浮かんだ考えを打ち消した。

コイツは警察官とは思えぬほど極悪な野郎だ。
コイツの良い噂なんて、俺は今まで一つも聞いた事が無い。聞くのは悪評ばかりなり。

コイツの黒い噂と言えば、例えば若干11歳にして反りの合わない義理の父親を
半殺しにしたとか、素手で熊と戦って勝ったとか、巣鴨プリズンから針金一本で
脱獄してきたとか、とにかくロクでもない物ばかりだ。
まぁ大半は尾ひれが付いた噂だとしても、火の無い所に煙は立つまい。
思えば大磯で初めてコイツと会った時の印象も最悪だった。奴は蠍の異名に相応しい、
最低最悪の腹黒野郎だ。とにかく、はっきり言って、俺はコイツが大嫌いだ。
地球上に何人の人間が住んでるのか知らないが、コイツは俺の嫌いな人間の中でも
ぶっちぎりの堂々ワースト1だ。

そんな奴が何の用だ。俺はありったけの敵意を込めて睨み付けたが、郷嶋の野郎は
俺に一瞥もくれぬまま真っ直ぐ寝台に向かって進んだ。
見ればヤツは上半身裸で、下は黒いズボンに裸足という出で立ちだ。
ヤツは眠っている青木さんの枕元に座り込み、おもむろに煙草に火を着けた。
そして空いている右手を青木さんの頭上に翳し、

(止めろ!青木さんに触るな!)

俺の心中など丸っきり無視して、郷嶋は青木さんの天使の輪の浮かぶ
艶やかな黒髪を・・・ゆっくりと撫でた。まさかいきなり殴りつける様な事は
無いと思ってはいたが、その慈しむような優しい撫で方に俺は何だか
拍子抜けしてしまう。 そして次に発せられた、

「起きろ、坊や」
と云う言葉の含む穏やかさにもーーー。


そしてその言葉を合図に、今まであどけない(年上の人にこの形容はどうかと思うが、
こうとしか言いようが無い)顔で眠っていた青木さんがゆっくりと目を覚ます。
およそ20代後半とは思えない、可愛らしい顔付きだ。寝起きだからだろうか、
少し舌っ足らずな口調で郷嶋の野郎に話し掛ける。

「おはよ、ぐんじ」

・・・なあ、俺の耳が正常に機能しているなら、青木さんは今もしかしてヤツの事を
「郡治」と呼ばなかったか?ちょっと待て。青木さん、なんでヤツを下の名前で呼んでるんだ。

「お前なぁ、いつも言ってるが勝手に俺のシャツ着て寝るなよ。皺になるだろ」
「だぁって、これ寝るのに丁度良いんだもん」

青木さんは俺の困惑など気にせず(と、云うより俺の存在に気付いてない?)ころん、と
寝返りを打って郷嶋の野郎の腰に腕を回した。 その口調といい仕草が、まるで
“年上の恋人に甘えている”ように見えて、それでも俺は自分の中に生まれた
そんな感想を無理やり思考の外に叩き出した。

(青木さんと郷嶋が?!有り得ねぇだろ、どう考えたって)

俺は固く目を瞑って頭を大きく振った。俺は多分、監禁されたショックでちょっと気が
動転してるんだ。きっとそうだ。そう思って恐る恐る目を開けると、2人は俺が目を瞑る前と
同じ格好で何やら話していた。小さな声なので最初、会話の内容はよく
聞き取れなかったが、よーく耳を澄ませれば端々が聞こえてくる。

「ん、ねぇ…するの?」
「お前次第だぜ。しないならもう少し横にズレろ。俺も寝る」

するって何を?

「やだ、する。したい。ねぇ、しよう?郡治」
「しょうがねぇ坊やだな。そんなにしたかったのか?」
「うん。だって最近忙しかったじゃない。2人でゆっくりする時間も無かったんだもの」

あぁ、“する”って“のんびりする”時間が、って事か。
俺は一旦安心して(何に対する安心なのか良く分からないけど)それでも次の瞬間、
郷嶋が取った行動に俺は椅子ごとひっくり返りそうになった。

郷嶋は何の躊躇いもなく青木さんの着ていたシャツを脱がして、全裸に剥いた。

(何やってんだ、あのオッサンはーーー?!)

青木さんも青木さんで、抵抗もせずにされるがままだ。おまけに
「もう、郡治のせっかち」

などと言って笑っているではないか。
(どうなってんだ!この状況は!!)

俺は、目の前で突如始まった2人の睦み合いを、椅子に縛られたままただ呆然と見つめていた。



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