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薔薇十字団に愛を注ぎ込むブログです。
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★第3話。これにて完結!

この2人はこれで割りとラブラブなんじゃないかな、と思っています(笑)。
この話は、私に素晴らしい益田萌えを投下して下さった長尾さんを始め、茶会でいつも
お世話になっている方々&いつもご来訪下さる皆様に捧げさせて頂きます><;

 










「あ…あぁ…はぅ、う、ぅん…」

ゆっくりと腰を揺すってやると、下僕は熱に浮かされたように声を上げた。
目を逸らしてはいけないと云う言いつけ通り、僕の目を見つめたまま熱い息を吐く。

「どうだ、気持ちいいか」
「はぁっ…あ、ぅ、ん、」

その問いにコクンと頷いた下僕の細い顎を掴んで、僕は

「それじゃ分からないよ、マスヤマ。ちゃんと言いなさい」

そう命じてやれば、微かに震えながらも

「気持ち…いい、です」

と素直に返す。
目元は羞恥から真っ赤に染まり、目尻に溜まった涙は今にも溢れそうだった。

「お前はこっちも好きだろう」

上体を倒すと僕は下僕の耳元に唇を寄せた。
目は閉じるなよ、と厳かに命じて僕は下僕の耳孔にゆっくりと舌を差し込んだ。

「ひっ…!や、やだぁ…!」

びくんっと下僕の肩が跳ねるのを見て、僕はくすりと笑う。こいつは耳が弱いから、
僕が舐めたり噛んだりしてやると途端に力が抜けてしまうのだ。産毛のざらりとした
感触に逆らうように唾液を送り込んで耳朶を強く吸ってやると、喉を絞るような悲鳴を上げて
首をいやいやと小さく振り、とうとう溜まった涙が溢れてツ、とこめかみに流れた。

「泣くほど悦いのか」
「は、ぃ…気持ち良い、です…」
「やっと素直になったな」

僕はそう言うとするりと下僕の胸に手を伸ばし、
熱を持ってツンと勃ち上がった胸の飾りを摘み上げる。

「ひゃあんッ!」

上擦った声を上げる下僕を無視して親指と人差し指で強く擦り上げてやる。

「ひ、ん、あぁ、痛…!」
「お前は痛いくらいの方が感じるだろう?」

爪を立てて先端を押し潰してやると、僕を締め付ける内部がきゅう、と収縮して
一段ときつくなった。そのまま胸筋のラインに沿って女の胸を愛撫するように
下から上に押し上げ、ある筈のない膨らみを意識させる手つきでわざと丁寧に
揉んでやると、こちらの意図を察したらしい下僕が僕の手首を掴んで来た。

「やめ…!榎木津さん、それ、恥ずかしいです…ッ!」
「恥ずかしいか?ふふ、確かに女でもないのに胸でこんなに感じているんだ。
 随分と厭らしい身体になったものだね」
「あ…言わないで、下さい…!」
「こら、目を閉じるんじゃないよ」

思わず目を固く瞑った下僕の太股を強めにぴしゃりと打ってやると、
吃立した先端からたらたらと先走りが溢れ出した。

「ほら、やっぱり痛い方が感じるんじゃないか。前は擦ってもいないのに
 こんなに反り返って、溢れさせて。お前はとっくに後ろだけでも達けるものな。
  もう、一人の時に普通に自慰なんかしたって足りないんだろう?」
「あ、やだ…言わないで…!」
「これから僕にどうして欲しい?答えなさい。でないと止めてしまうよ?」
「やだぁ…やだ、榎木津さぁん…」

この場合の“嫌だ”は恥ずかしい言葉を強要される事ではなく、行為を中断される事だろう。
揺すっては止め、止めては揺さぶるを繰り返している為、あとほんの少しの所まで
来ているのに頂に手が届かないのだ。ひく、と断続的に襞が収縮して続きを強請るが、
目線を合わせて見つめ合ったままの性交では自ら腰を揺らす勇気は出ないらしい。

「今更お前が何を言おうと僕は愛想を尽かしたりはしないよ。
 お前の身体をそう仕込んだのは僕だしね。だからほら、早く答えなさい。
  お前はもう、一人でしたって足りないんだろう?」
「や…許して、榎木津さん…」
「学習能力の無いやつだな。泣けば僕が許すとでも思っているのかい」

可愛い少女の涙ならともかく、こいつみたいにしょっちゅうメソメソ
泣いている奴の涙なんて見飽きてしまって免罪符にもならない。

「ほらどうした、聞かれた質問には答えなさい」
「うぅ…」

涙目になっても僕の同情が引けない事を漸く理解したらしい下僕は、震える口唇を
薄く開いては逡巡して閉じるを繰り返す。喉元まで出掛かった言葉が、あともう一歩の所で
勇気が湧かずに出て来ないのだろう。僕は仕方ないとばかりに肩を竦めると

「ちゃんと言えたらご褒美をあげよう。…どうする?」

下僕の耳元に、そっと秘密でも打ち明けるようにして告げてやる。
暗に飴の存在をちらつかせる作戦だ。

「特別に、お前の望む事をしてあげよう。どうして欲しい?」
「あ…」

顔の横に肘を付いて、聞く姿勢に入ってやる。
疑り深い下僕は“本当?”と言う顔をしていたが、僕が笑って頷いてやると
意を決したように耳元に口唇を寄せ、微かな声で



「名前を…、ちゃんと言えたら、名前を、呼んで下さい」


と囁いた。

「それがお前の望みか?」
「…はい」

目の縁を紅く染めながら頷く下僕の前髪を、僕は掻き上げてやる。
もう素顔を晒している事も気にならないらしい(否、本人的には最早
それどころではないのかも知れない)下僕は僕の手首に恭しく口吻けると、
僕からの返答を待つ姿勢に入った。

「ふふ、欲の無いやつだね。…いや、むしろ貪欲なのかな」

僕の言葉に否定とも肯定とも付かぬ顔で首を振った下僕の耳元で
「いいだろう」と告げてやると、その承諾の言葉に安堵したように肩の力を抜いた。

「ほら、お前の望みは聞いてやったんだ。今度はお前の番だよ」

僕がそう促してやると、覚悟を決めたように薄く口唇を開く。
我慢し続けた身体も、もういい加減限界なのだろう。

「…して、欲しいんです、榎木津さんに」
「何を?」
「なか…中を、」
「それじゃ分からないよ」

言いながら僕がツ、と裏筋を辿ってやると泣き声混じりに

「あぁ…ッ!中、僕の中、榎木津さんので突いて、前も擦って欲しいんです…!
 榎木津さんの、いっぱい中に出して…達かせて、欲しいんです…ッ!!」
「お前、中に出されるのは嫌だったんじゃないのか?」

「欲しい、です…!もう、一人でしたって全然足りないんです!
 榎木津さんの熱いの、奥まで注いで貰えないともう達けないから…ッ!!」

焦らされ過ぎて完全に理性が飛んだ下僕が涙ながらに訴える。

「ふふ、厭らしいやつだ」
「ぁあ…!お願い、嫌わないで…幻滅しないで、下さい…ッ」

涙ながらに訴える下僕の零れた雫を舌で掬ってやりながら、僕はクスクス笑う。

「だから、愛想を尽かしたりしないって言っただろう」

そして僕は約束通り、甘い飴を与えてやる。
下僕が僕に強請った言葉を、一字一句噛んで含めるように口にして。



「よく言えた。いい子だ、龍一」



下僕の目が歓喜で見開かれる。
僕はそのまま喜びに震える口唇を甘噛みして、柔らかく吸ってやる。
舌先で歯列を割って中に侵入し口蓋をなぞってやると、甘ったるい息を吐いて
舌を絡められた。唾液を送り込んでやると夢中になって喉を鳴らして燕下する。
舌の裏を丁寧に愛撫してやると、髪に指を差し込んで抱き込まれた。

「く…ふ、うぅん…」

甘えたような声を出して夢中になって吸い付いてくる舌先を
ぺろりと舐めて、僕は口唇を離した。
露骨に名残惜しそうな顔をする下僕の顔を見下ろして笑いながら僕は、

「舌を噛んではいけないからね」

と言ってグイと上体を起こすと、既にぐっしょりと濡れた下僕自身に
指を絡め、素早く擦り上げてやる。

「ひあぁッ!あぁッ!榎木津さぁんッ!」

その声を皮切りに中を強く突き上げてやると、その衝撃に合わせてびゅ、びゅ、と
精液が漏れる。それを絞り出すように性器を根元から先端に掛けて何度も何度も
擦り上げてやると、溺れるような息を吐きながらぼろぼろと涙を零すが、その瞳は
しっかりと開かれて僕を見据えていた。

「んあぁっ!悦ぃ…ッ、いい、です、凄ぃ…ッ!」
「そんなに気持ちいい?」
「はぃ…気持ち、いいです…!だめ、もうダメ、蕩ける…!」
「はは、それは男冥利だね」

何度目かの突き上げでびゅくっ!と精液が吹き上がった。
それでも下僕のものは萎えないまま、僕の突き上げに合わせてゆらゆらと揺れている。
蜜濡れになった先端に指を差し入れて尿道をグリ、と刺激してやると、
僕を締め付ける内部の力が益々強くなった。

「こら、がっつくんじゃないよ。喰い千切る気か」
「んあぁッ!や、もう駄目、死ぬ、死んじゃう…!」

もう僕の声など耳に入っていない様子で腰を揺らしている下僕は、唾液がだらしなく
口角から滴り落ちている事にも気付いていないようだった。
ぎちぎちと締め付けられて僕にも波が訪れる。
尿道にツンとした痛みが走り、内側から熱がせり上がってくる。

「望み通り、中に出してあげよう。ちゃんと受け止めなさい」
「あぁぁッ!いっぱい出して…ッ!奥まで濡らして…!!」
「ふふ、はしたない奴だな。この淫乱め」
「やぁんっ!そう、です…!僕、榎木津さんのして下さる事なら、何でも、嬉しいから…ッ!!」
「分かった分かった。分かったから、そう急かすんじゃないよ」

僕はそう言うと限界ぎりぎりまで引き抜き、そこから一気に全体重を掛けて貫いてやる。

「―――ッ!!」

僕のものが中で一際質量を増し、弾ける。
その衝撃にもはや声も出ない下僕は、代わりに見開いた両目から大粒の涙を零して
感極まった。過ぎた快楽にもう精液を飛ばす勢いも無い性器からは、断続的に
だらだらと白濁が滴り落ちる。僕はそれを塗り付けるようにして指で掬い取ってやる。

「あ…榎木津さん…」

精を放ったばかりの下僕の頭を、僕はぽんぽんと軽く撫でてやった。

「どうだ、満足したかい?」
「はい…」
「そうか、いい子だ」

萎えた自身をずるりと引き抜くと、下僕の後孔からは掻き出す手間もなくドロリと、
僕が今しがた放った精液が溢れ出してシーツに染みを作った。見ればあちこちに
情交の跡が飛散し、洗い立ての白地は見る陰もない程ぐしゃぐしゃに乱れてしまっている。
明日、これを見た和寅のしかめっ面と小言が目に浮かぶが、今の僕には既にそれすら
どうだって良い事で、僕は手に付いた精液をおざなりに紙で拭き取ると丸めたそれを
ベッド脇にある屑籠の中に放り込んだ。


隣を見ると、下僕は既にうとうとと船を漕ぎ始めていた。
眠っていた所を無理やり起こして交わった為、今度こそ精も魂も尽きたらしく、
それでもしきりに目を擦って僕が横になるのを待っている。

「疲れたか」
「そりゃもう…くたくたですよぅ」
「少し眠りなさい。僕も寝るよ」

見れば窓の外が白々と明け始めている。
僕は下僕を端に寄せると自分もベッドに横たわった。上掛けを纏うと
独特の青臭い匂いが立ち込めたが、漸く訪れた眠気の前ではそれも大して
気にならなかった。隣でぐったりしている下僕に至っては尚更だろう。
シーツを取り替えるのもシャワーを浴びるのも和寅の小言を聞き流すのも、
何もかも目が覚めてからで良いだろうと思い、僕は眠る体勢に入った。

「榎木津さん…」

ふいに隣の下僕が口を開いた。
もう半分は眠りの世界に落ちているらしく口調も何やら夢うつつだ。

「何だ?僕はもう寝るよ」
「ええ。あの…」

下僕は僕の目を真っ直ぐ見つめて一言、

「・・・好きです、榎木津さん。大好きです。お休みなさい」

そう言うとニコリと笑って瞳を閉じた。
僕は一瞬ふいを突かれて、それでも悪い気はしなかったので
下僕の乱れて散らばった黒髪を指先で掬うように直してやり、

「…知っているよ。お休み、マスヤマ」

そう言って今度こそ瞳を閉じた。
明日の予定は目が覚めてから決めれば良い。
それまではこいつを抱き枕代わりにしてゆっくり眠ろう。

そう思った所で僕は強い睡魔に襲われ、意識は心地よい微睡みの中に溶けていった。





(了)
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