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薔薇十字団に愛を注ぎ込むブログです。
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★先日の日記で言っていた「ヤッてるだけの榎益SS」です(笑)。

ヤマなし、オチなし、イミなし。これぞ同人の王道ですね^^;
本当にエロシーンのみなので、苦手な方はお避け下さいますよう・・・or2

ウチの榎のテンションがアンニュイなのは、個人的に魍魎くらいまでの
ローテンションな榎が最近のブームだからです^^;
私の書く「榎益イチャイチャ」はこんな感じで精一杯です(汗)。林檎はこれをあえて
ラブラブと言い張ってみる強気な2010!少しでもお楽しみ頂ければ幸いです><;


ではでは、お粗末ではありますが「続き」からどうぞ~。












例えば、少し寝苦しい夜だったとか、なのに横にいるこいつの寝顔があんまりにも
呑気で間が抜けていて少し腹が立ったとか、きっかけは、ほんの些細な事。



【 melty 】



「…津さん」

ふいに左隣から微かな声がして僕が視線を向けると、僕の下僕が小さく身じろぎをした。

「マスヤマ?」

下僕は僕の声には応えず、もう一度もぞもぞと動くと再び静かに寝息を立て始める。

どうやら起きている訳ではなさそうだ。血色をなくした顔は目元も頬も紙のように白くて、
僕が今しがたまで相手に強いてきた無体がありありと浮き彫りになるようだった。

「無理」と言う声を無視して、「駄目」と言う声を無視して、がむしゃらに揺さぶり続けた。
相手が意識を手放すまで、ひたすら。何度も何度も。耐性のない身体はビクビクと震え、
戦慄く唇は細い悲鳴を上げたけれど、それでも下僕は最後まで「嫌」だとは言わなかったから
僕は突き上げるのを止めなかった。

何故だか理由は分からないけれど、ざわざわと心がひどく高揚して、こんな日は決まって
自分に歯止めが効かなくなった。だから僕は相手の身体で遊べるだけ遊んで体力を消耗し、
そのまま深海に沈むように深い眠りに就きたかったのだ。

しかし現実はそう上手く行かず、先に体力を使い果たして意識を飛ばしたのは
貧弱な下僕の方で、僕は余力を残したまま浅い眠りにうとうと微睡み、己の内側から
くすぶる熱にちくちくと焼かれて何度も寝返りを打ち、覚醒を余儀なくされたのだ。高熱の
時に奇妙な夢に浮かされて意識を引き上げられるように、自分の意識とは裏腹に、唐突に。

僕はベッドサイドに手を伸ばして煙草の箱を取ったものの、吸う気が起きず再び
ボードの上に箱を戻すと、下僕の顔に掛かった鬱陶しい前髪を手で掻き上げた。
僕が再三切れと言っているにも関わらず生意気にも言う事を聞かない下僕は、
自分が眠っている間にこうして僕に素顔を晒け出されているなんて気付きもしないだろう。

睡魔に抱かれて余分な力の抜けた顔は、ひと欠片の怯えも卑屈さも含んでおらず、
精悍とまでは行かないけれど、なかなか素直で宜しい。
僕はこいつの見せる表情の中でこの顔が一番嫌いでなかったから、こいつが常に
この顔を保つ事が出来たら、昼間殴りつける回数を少しだけ減らしてやっても良いと
思っているのに。しかしこいつは超が付くほど馬鹿で愚かだから、いつまで経っても
そんな簡単な事が出来ないのだ。

「馬鹿なやつ」

こうして常に間近で見られている事も知らないで。

「ふふ。僕ばっかりだ」

下僕の頭上には僕の姿がいくつも浮かんでは消え、新しいのは先程までの僕で、
最古のものは箱根で初めて出会った時のものまで、まるで活動写真のように
入れ替わり立ち替わり浮かんでは消える。

呆れる程に、こいつの頭の中には僕ばっかりだ。
勝手にやって来て勝手に居着いた野良猫みたいな奴。
僕が罵倒しても蹴飛ばしてもどこまでも付いて来る愚か者。
臆病で馬鹿でお調子者な、僕の黒い猫。

「…マスヤマ、起きなさい」


小さな声でそう呼び掛けてみるも、下僕は薄い肩を上下させるだけで一向に
起きる気配は無い。しかし、声を掛けた事に変わりは無い。起きないのはこいつの勝手だ。

僕はゆっくりと上掛けを払うと、一定の間隔で上下する平たい胸に手を乗せた。
夜明けまで、まだ時間がある。僕は良い退屈しのぎを思いついて、胸に乗せた手を
するりと滑らせた。それでもまだ下僕は動かない。
僕は心の中でニヤリと笑って更に手を動かした。手のひらに掠る小さな突起を
押し潰すように擦り上げてやれば、下僕は微かに身じろぎをする。
僕はそのままもう片方の手で脇腹を撫で上げる。

「くふ…ぅん」

くすぐったいのか、下僕は鼻息とも吐息ともつかぬ声を出す。
僕はその反応に気を良くして更に撫でさすってやる。

「ふ…ぁん」

手の中で突起が芯を持って立ち上がる。軽く摘んで親指の腹で刺激してやれば
益々硬く凝って熱を帯びた。適度な硬度で僕の指を押し返してくる感覚が面白かったので
僕は何度も揉み込むように刺激し続けてやる。その度に肩がピクッと跳ねて震えるが、
下僕は全く起きる気配は無かった。

「寝汚いやつめ」

僕は、今はまだ柔なままだが形を変えるのは時間の問題の下僕自身を軽く握り込み、
親指と人差し指で作った輪を根元に嵌めてやった。

その手は動かさないままに、僕は下僕の胸に顔を寄せて柔らかく口吻けてやる。
起きている時には絶対にしてやらない優しい触れ方で羽根のような口吻けを
繰り返してやると、微かな、それでいて顕著な変化が相手に現れて、僕はほくそ笑んだ。
下僕が、自ら腰を揺らし始めたのだ。

僕は絡めた指を動かさぬように細心の注意を払いながら胸への愛撫を再開する。
こいつは左利きだから右胸が特に感じるのだ。普段なら素知らぬ振りをして散々
左側ばかりを愛して、相手がもどかしさに焦れる様を観察するのも楽しみの一つだが、
眠っている今は焦らす意味も無い。僕はあっさりと右胸に狙いを定め、尖らせた舌先で
ねぶるように何度も刺激してやった。

「ん…ふ、ぅん…」

舌の動きに合わせてもじもじと腰が動く。いつもは僕にされるがまま揺さぶられて
鳴いているこいつが自ら腰をくねらせているのが新鮮で、僕は下僕を使った新しい遊びを
発見した事に大変満足して絡めた指に少しだけ力を加えてやった。

下僕のそれは半分ほど勃ち上がって、先端からじわりと透明な先走りを零して僕の手を
少しだけ濡らした。ほんの数時間前まで散々失神するほど可愛がってやったと云うのに、
徐々に量を増してトロトロと溢れる先走りと熱を帯びて芯を持つ性器に、僕は呆れ半分で
感心してしまう。

「ふふ、やっぱりお前は若いんだなぁ」

大方、僕に抱かれている夢でも見ているのだろう。僕の指を利用して、更なる快感を
得ようと無意識にぎこちなく腰を揺らしている下僕に僕は早速次の一手を仕掛ける。

双丘を押し開いて奥の窄まりを中指でつつくと、きゅ、と収縮して僕を押し返そうとする。
こいつが意識を飛ばした後に、零れ出た体液をおざなりにではあるが僕が全て拭き取って
しまったので(別に労りの気持ちでそうした訳ではなく、単に寝具を汚されるのが嫌だったのだ)
そこはすっかり乾いてしまっていて、すぐさま僕を受け入れる訳には行かないようだった。

僕は下僕の先端から溢れる先走りを掬うと、その滑りを借りて内側につぷ、と
指を埋め込んだ。先走りを掬い取る瞬間に先端の敏感な部分をぐり、と
刺激してしまったので途端にシーツの上の身体がビクンと魚のように跳ねるが、
僕はそれに構わず中に埋めた指を円を描くように大きく動かし、内側を濡らす事に努めた。

先程まで僕を受け入れていた為に内部はじっとりと湿っていて、指の注挿は比較的
スムーズだった。相手が腰を揺らすタイミングに合わせ、素早く二本目の指を挿入する。
内側を広げるように、それぞれの指をバラバラの方向に動かす。
指に絡み付いてくる襞の感覚に逆らうように、何度も。

「ん、ふあ…ぁん、」

ぴくぴくと内股が震え、僕の指で締め付けられた性器が質量を増して完全に勃ち上がる。
後から後から溢れ出る先走りを塗り込んで、数度も扱き立てれば呆気なく叶精して
しまいそうな程に。こいつが今味わっている夢精の蕩けるような快楽が、実は知らぬ間に
相手から与えられたものだと知ったら、こいつはどんな顔をするだろうか。

「…マスヤマ、本当は起きてるんだろう」

そう言って僕は下僕の顔を覗き込む。閉じた瞼の裏側で眼球が動いているか確かめる為だ。
じっと凝視すると微かに睫の先が震えていて、今まさに覚醒と眠りの間で揺れている事が
見て取れた。今、目を覚ませばとびきり楽しい遊びに身を投じる事が出来るのに、
まだ未練たらしく眠りにしがみ付いている甘ったれた下僕の膝を割り開いて、
僕は下僕の耳元に唇を寄せた。


「3秒待ってやろう。それで起きなければ…」


(このまま犯すよ)


そう囁いて、僕は心の中でカウントダウンを開始した。

(3、)

下僕の棒みたいに細い脚を更に開いて、

(2、)

中に埋め込んだ指をずるりと引き抜いて、

(1、)

代わりに僕自身をひたりと押し当て、照準を合わせて。

(…ゼロ)


僕は口の端に笑みを残したまま、一気に自身を下僕の後孔に突き入れた。





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