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薔薇十字団に愛を注ぎ込むブログです。
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★第4話。

因みに第1話冒頭に出てきた旧漢字の「恋」という字は
本当にああやって覚えるそうです。“糸”しい、“糸”しいと、“言”う“心”。
昔の人はロマンチックですね。



※以下から内容に性描写を含みます。閲覧の際はご注意を。






「ん、ふ、うぅ…」
「和寅さん、苦しくないです?」
「や…平気、だけど…」
「良かった。ねぇ…もっと声、聞かせて下さいよ」
「あ…益田くん…!」
「可愛い…和寅さん」

益田は和寅の着物を肌蹴て、その胸の頂の飾りを指先で愛撫した。
親指の腹で押し潰すようにすると微かに肩が震えるのが嬉しくて
益田は和寅の額に口吻けをすると、そのまま胸に顔を寄せて舌先で
震える突起をペロリと舐め、それからきつく吸い上げた。

「あ…!やめろ、嫌だ、そんな…!」
「嫌ですか?何故?」
「ッ…女じゃあるまいし、そんな所…」

「こういう営みに男も女も関係ありませんよ。
貴方は感じるままに自由になさって下さい。その方が僕も嬉しい」
「くそ…生意気、だぞ、年下の癖に…!」

「またそんな事を仰っる。愛に年の差なんて関係ありませんでしょう」
「…!!」
「ねぇ、だからもっと感じて?和寅さん」

益田はそう言うと和寅の胸に再び顔を埋める。
ぴちゃ、と濡れた音が応接室に響き、彼しか知らない手順で和寅の身体に
火を付けようとする。そんな益田の頭を和寅は抱き込みながら、
益田に見えていない事を承知で緩くかぶりを振った。

「あ、よせ…!汚い…!」
「大丈夫。貴方は汚くなんかないですよ」
「そんな事…ない…風呂にも入ってないのに…」
「だから気になりませんてば。和寅さんの肌はいつも良い匂いがしますもの。
シャボンと紅茶と料理の匂いと…清潔な、働き者の匂いだ」
「あ、そこは…益田くん…!」

和寅の肩がぶるりと震えたのを見て取って、益田は舌先でねぶっていた胸の飾りから
漸く唇を離した。益田の愛撫で硬く尖ったそこは唾液に濡れ、てらてらと光っていた。
益田は次の段階へ進む為に、和寅の下半身に手を伸ばし、袴の上から既に
熱を持ち始めているそこに指を這わせた。途端に和寅の腰が戦慄く。
益田は袴の腰紐をしゅるりと解くと、中にゆっくりと手を差し入れ、下履きの上から
形をなぞるようにツゥと撫でた。和寅は吐息とも喘ぎとも付かぬ声を出して身を捩る。

「ふぁ…!う、あ…!」
「気持ちいい、ですか?」
「あ…!嫌だ、そこ…」
「嘘。ここ、こんなに喜んでますよ。悦いのでしょう?正直に教えて下さいな、ねぇ」
「ん…んぅ…あ、ん…」

下履きの布越しに刺激されると和寅の益田を押し返そうとする力も徐々に成りを潜め、
それに気を良くした益田が下履きのゴムに手を掛けた瞬間、思いがけず強い力で
和寅がその手を掴んで来た。

「和寅さん?」
「私ばっかりは、ずるい…」

その“ずるい”が何を指しているのか、瞬時には益田には分からなかった。
自分ばかりが快楽を得ている事を指しているのか、はたまた自分ばかりが
追いつめられている事に対しての言葉なのか―――。

しかし、どちらにせよ彼はこの現状に、

「ご不満ですか?」
「当然、だろ…!」

ふん、と鼻を鳴らして和寅は目を逸らす。そんな彼の態度に、
益田はついクスクスと笑ってしまう。その声を聞きつけ、すかさず
睨み付けられてしまうが、気にも留めないと云った風で益田は
和寅の体に極力体重を掛けぬよう、慎重に彼の体の上に覆い被さった。

「何もずるい事なんかありませんよ。僕のした事で貴方が感じて下さったら、僕は嬉しいです」

手の動きは休めぬまま和寅の首筋に顔を埋める益田に、
その長い前髪が触れてくすぐったいのか、和寅は上擦った声で

「ずるいと言ったのは…君ばかり余裕で、と云う意味だよ…あ、あぁ…」

そう言って熱い息を吐いた。それを聞いた益田は愛おしそうに和寅の頬に唇を
押し当てると己のベルトのバックルに手を掛け、そして器用に片方の手でそれを
外すと和寅の右手を掴んで自らの中心へと導いた。途端に和寅がビクリとして目を見張る。

「余裕なんて、僕にだってありませんよ。ほら…」
「…ッ」
「でも、折角貴方がそう仰って下さるなら、」

―――して下さいますか?そう耳元で囁いて、益田は和寅の腰の上に跨った。







「あ、あぁ…!」
「ふふ、悦いですよ、和寅さん…!」

下履きをずらして和寅と益田は互いのものに指を絡ませ合っている。
扱き立てるリズムに合わせてソファがギシリと軋む音を立てて小さく揺れた。
している事自体はマスターベーションと変わりないが、好いた相手の指で
触られているという事実に快感は格段に強くなった。

和寅の愛撫は決して巧みとは言い難かったが、そのぎこちない手の動きが
寧ろ益田の興奮を高め、先端から滲み出した先走りが和寅の手を濡らした。

「気持ちいいです…和寅さん、お上手ですよ…」
「ん、あぁ…益田、くん」

和寅の弱い所を知り尽くした益田は、的確な動きと力加減で和寅を追い詰めていく。

「やぁ…!あ、あぁ、駄目だ、そんなにしたら…!」
「出ちゃいます?」
「はぁ、う、あぁ…!」
「和寅さんの、凄い事になってますよ。
もうソファにまで溢れて…ご自分でしてなかったんですか?」
「んん…して、ないよ…」

益田の問い掛けに和寅はふるふると首を横に振る。そんな和寅に益田は肩を竦めて見せる。

「相変わらず淡白だなぁ…あんまり辛抱してると体に毒だ。腹が痛くなりますよ」
「うる、さいなぁ、私の勝手だろ…!」
「そんなぁ。あ、そうか。溜まって辛くなる前に僕がこうして
愛して差し上げれば良かったんですね。気が利かずに申し訳ない」
「馬鹿…!」
「ええ、ええ。馬鹿ですとも。言うでしょう?恋は盲目って」

そう言って益田はそのままもう片方の手で、和寅自身すら見た事のない箇所に
指を宛てがってみせた。そのまま先走りの滑りを借りて人差し指を一本、中に
グイと差し込んで見せる。途端に和寅の喉からヒッと言う色気の欠片も無い声が
漏れるが、益田は気にせず根元まで一気に差し込んだ。

「うぁ、あ、嫌だ、益田くん…!」
「力を抜いて、和寅さん。久しぶりだからちゃんと解さないと」
「や、動かすな、気持ち悪い…!!」
「前、触っててあげますから、そっちに集中してて下さい。ね?」

益田はそう言うと和寅自身に絡めた指の動きを早くした。
敏感な先端をぐり、と親指の先で抉るようにすると白く濁った先走りがトロトロと溢れ、
和寅は声にならない声で身を捩った。益田は、和寅の意識が前に集中している隙を
見計らって後ろに突き入れた指をゆっくりと抜き差しした。完全に抜けるギリギリまで引き、
そこから一気に根元まで突き入れる。前を扱き立てるリズムと後ろの指を動かすタイミングを
合わせ、徐々に和寅の後孔を慎重に解して行った。

和寅は最初こそ体の内部に侵入する指の違和感に苦しそうに眉根を
寄せていたが、益田の指がある一点に触れた瞬間、先程までとは
明らかに違う矯声を上げて腰を跳ねさせた。

同時に後孔もきゅう、と締まって益田の指に絡み付く。

「んぁあッ!アッ!あぁあ…!!」
「ここですよね?和寅さんの“悦いところ”」
「や、あぁッ!はぁ、あぁ、益田くん…!!」
「指、増やしますよ」
「…ッ!!」

和寅は指を増やされた衝撃に、必死になって益田の肩口にしがみ付いた。
拡張された結合部からはクチュ、と湿った音が響き、反り返った和寅自身も
解放の時を待ってふるふると震え、しとどに濡れている。

「…ねぇ、今3本に増やしたの、分かりますか?
だいぶ柔らかくなって来たから、そろそろ大丈夫かな?」
「あ、あぁ…ん、や…!」
「和寅さん、僕ももう限界なんだ。貴方の中に入りたい。
 貴方に僕を、受け入れて欲しいんです」
「あ…益田くん…!」
「ねぇ、良いでしょう?後生だ、貴方の中で達かせて…!」

益田は和寅の髪に顔を埋め、耳朶に直接言葉を送り込む。
その微かな空気の振動と息遣いに、和寅は既にとろりとした熱っぽい瞳で益田にこう囁いた。


「いいよ…益田くん、おいで…!」


益田が自身を和寅に突き挿れる瞬間、和寅は思わず
甲高い矯声を上げそうになったが、それを予期していたかのように
益田に唇を塞がれた為、和寅の声は吐息と化して互いの舌の上で甘く蕩けた。


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