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薔薇十字団に愛を注ぎ込むブログです。
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★あまりの暑さに流石の益田も榎木津さんもヤられてしまったようです。
・・・とか何とか言っている私自身が一番ヤられている可能性大ですね(笑)。





僕は再び自身を掌に包み込み、欲を放ったばかりで
濡れたそこを、形を確かめるようにゆっくりとなぞった。

(1回しただけじゃ足りないとかって、溜まってたのかな…
 そう言えば最近してなかったっけ。1人でも、2人でも…)

ここ最近の自分達は擦れ違いばかりで、そっち方面はすっかり“ご無沙汰”だった。
理由は簡単で、夜半まで探偵自身が出掛けていたり(大方、中野の中禅寺宅か
木場達と飲んでいるのだろうが)自分が青木や鳥口達と飲みに出て居たりと
互いに時間が合わず、ここ半月ほど2人で夜を明かす事からは遠ざかっていた。
だからと言って事務所で毎日顔を合わせる事には変わりなく、表面的には
平静を装ってはいたのだが―――

(寂しくないって言ったら嘘になる。今だって…)

彼の匂いの染み込んだ襦袢に鼻を埋め、僕は自分を慰める事に夢中になった。
たくし上げたシャツから露出した胸の飾りをシーツに擦り付ける為、
自然に腰が高く上がり、僕は知らず知らずの内に発情した犬のような姿勢になった。

(この格好、なんだか変態っぽい。きっと今の僕、凄く厭らしい顔してるんだろうな…)

近くに鏡が無いので確かめようもないが、自分の姿や表情を客観的に
思い浮かべるだけでぞくぞくした背徳感が自身を支配した。

「あはぁ…ッ、んあ、や、ぁあ…!」

すん、と顔を埋めた襦袢から愛しい人の匂いを胸いっぱいに吸い込み、
濡れそぼった自身をピッチを上げて扱き立てる。充血してぱっくりと口を開けた
先端は擦る度にぐちゅぐちゅと厭らしい音を上げ、指先をぬるりとした熱い液体が滴った。

(あ…後ろ、寂しくなって来ちゃった…どうしよう…)

腰を高く上げたまま、後孔を愛しい人に貫かれる快感を思い出して自然と背筋が
震えるが、そこを自らの指で解す事に、僕はどうしても抵抗があった。僕はもじもじと
腰を揺らしながら先端をきゅう、と握り込み、前の快楽だけで自分自身を
紛らわそうとするが、身体の奥から湧き上がるじくじくした熱に支配され、
次第に物足りなさばかりが強くなった。

「ぁ、くぅ…榎、木津さぁん…!あ、ふあぁ…!」

欲しい欲しい。あの人が欲しい。

「ぁん…ッ!も、駄目、欲しい・・・!欲、しい・・・榎木津さぁん…ッ!」
「何が欲しいって?」
「ッ!!?」


突然、頭上から降って来た声に僕は心臓が止まる程驚いた。

「あ、あ…」
「何をしている、バカオロカ」


信じられない思いで恐る恐る顔を上げると、そこには腕組みをする
榎木津礼二郎その人が、不遜な面持ちのまま僕を見下ろしていた。





「僕の部屋で、僕の居ぬ間に、なかなか面白い事をしてるじゃないか。うん?」
「あ…あの、僕…」

僕は死刑宣告をされた囚人のような絶望的な気持ちになった。

見られた。
見られてしまった。
この人に、この美しい人に。
浅ましい僕の全てを―――。

「帰って来たらお前の鞄はあるのに事務所には誰も居ないし。
僕の部屋のドアが開いているから、主人の留守中に下僕が気を利かせて
掃除でもしていれば感心だと思って来てみれば…」


僕が帰って来た事にも気付かないなんて、随分とお楽しみだったみたいだな。


ふん、と鼻を鳴らして目の前の彼はニヤリと笑った。
その眼に見据えられ、僕の背に冷たい汗が伝う。

「どうした?続きはしないのか?」
「ッ…」

僕は居たたまれなくなって身を起こすと、何か弁解の言葉を口にしようと
試みるが、結局は喉が震えて何も言葉らしい言葉は出て来てくれなかった。

「ぁ、あの、あの…」
「なんだ、言いたい事があるならはっきり言いなさい」
「ご、ごめんなさいッ!!僕…僕…ッ!」

そこまで言うと、僕の目からはぼろぼろと涙が零れた。
そこからは本格的に嗚咽が始まってしまい、僕の思考は完全に停止してしまった。
恥ずかしさと恐怖と情けなさと。目の前の相手の目に今の自分がどう映っているかを
考えただけで死にたくなった。

「ふぇ…うぅ…ひっく…」
「何を泣いてるんだナキヤマ。泣く必要がどこにある」
「ごめ…なさい…榎木津さん…僕…」

きっと軽蔑された。
嫌われてしまった。
こんなに好きなのに。
もう、全て終わってしまった。

僕はぐい、と溢れる涙を拭うとゆっくりとベッドから立ち上がる。
このまま影も形もなく消えてしまいたい気分だが、その為には
この部屋から一刻も早く立ち去らなくては―――

「おい、どこに行く」
「…帰ります。ごめんなさい」

彼はきっと、もう僕の顔なんて見たくもないだろう。
僕ももう、真っ直ぐ彼の顔を見つめる事が出来ない。合わせる顔がない。
汚らわしい、厭らしい、浅ましいと罵られた方がずっとマシだと思った。
僕は最低限の身なりを整え、ベッドの下に落としたチーフを拾おうとして身を屈めるが、

「…僕は帰って良いなんて一言も言ってないぞ」



どさり。



彼は僕の腕を掴むと、いとも簡単に僕の身体をベッドの上に引き上げて押し倒した。

「あ…榎木津さん、離して…!」
「ここまで露骨に僕の事を誘っておいて、勝手に帰るだなんて許さないよ。
お前は僕をその気にさせたんだ。この責任は取りなさい」


…覚悟は良いね?マスヤマ。


彼はそう言うと口の端に笑みを残したまま、僕の戦慄く口唇を無理やり塞いだ。



「や、あの…ッ、榎木津さん待ってッ!」
「何が待ってだ。散々欲しい欲しいと喚いておいて」
「…ッ」
「お前、本当は僕が帰って来た事を知ってたんだろう。
 ドアの向こうに僕が居る事を知っていて、それであんな…」
「ち、違いますッ!そんなつもりじゃ…」
「さて、どうだかなぁ」

彼は僕の言葉を遮ると、素早く下着ごとズボンを脚から引き抜いた。

「やっ…」
「嫌じゃないだろう、こんなに濡らして。僕が帰るまでの間、相当愉しんでたみたいだしな」
「それは…」

痛い所を突かれて羞恥で言葉を失う僕に、彼はクスリと笑う。
しかしその表情には軽蔑や嘲りの類は含まれておらず、僕は少々戸惑った。

「さぁて、どうしてしまおうか」

彼はすこぶる楽しそうにそう言うと、僕の上にのし掛かった。
体重を掛けられて身動きの取れない僕は、美しい蜘蛛に捕らえられた
小さな虫のように相手に為されるがまま、全ての抵抗を放棄した。

「最初は…そうだなぁ」

彼は僕の着ていたシャツのボタンを片手で器用に全て外すと、
震える胸の飾りに遠慮も加減も一切せず噛みついた。徐々に力を込め、
咬み千切ろうとするかのようにキリキリと歯を立てられ、僕は堪らず悲鳴を上げる。

「痛ぁいッ!榎木津さんッ!痛い…離して…!」
「こら、暴れるんじゃない」
「や…ッ!痛いです…!離して下さッ…!」
「これはお仕置きだよ、マスヤマ。僕を差し置いて一人で愉しんだ罰だ」
「ごめ…なさっ…許して…!」

僕は震える手で彼の肩に縋り付いた。

罰して欲しい。
許して欲しい。
嫌わないでさえいてくれたなら、僕は―――。

「はは。どうしたんだ、お前」
「…?」
「僕は罰を与えているのに」

彼の言葉が理解できず頭の中が疑問符で一杯になっている僕に、
一旦顔を上げた彼は下腹部に手を伸ばすと僕自身を掴み上げ、

「痛いとか何とか言いながら、こっちはしっかり反応してるじゃないか」

そう言って、知らず知らずの内に熱を持った僕自身を無遠慮に擦り上げた。
その突然の刺激に僕の腰はびくびくと震えてしまう。

「ひッ、ぁん!やあぁ、や、榎木津さん…ッ!」
「悦い、の間違いだろう」
「くふ、ぅん…あっあっ…」
「全く、これじゃちっともお仕置きにならないじゃないか。
 少し痛い思いをさせて懲らしめてやろうと思ったのに、僕が何をしても
 お前にとっては全部“ご褒美”になってしまうんだな。何をしても歓ばれたんじゃ、
 まるでお仕置きの意味がありゃしない」
「ごめんなさい…」
「こら、ごめんなさいごめんなさいってお前は鸚鵡か。
 さっきから何度同じ事を言えば気が済むんだ」
「す、すいません」

馬鹿、それじゃ言い方を変えただけじゃないか。

彼はそれでも大して機嫌を損ねた風でもなく、僕の首筋から耳朶に掛けて
ねっとりと舐め上げると、鼓膜に直線言葉を吹き込むように

「悦いなら悦いと、はっきりそう言いなさい」

そう言って僕の顔を覗き込んだ。口唇の触れそうな至近距離にドキドキしつつも、
僕は彼の望むままに言葉を発する。

「悦い…です。榎木津さんがして下さる事なら、僕は…」
「僕が欲しいかい?」
「はい…欲しい、です…」
「そうか。なら、」

彼は僕の解答に満足げに口角を吊り上げると、僕の腕を掴んで
身体を引き起こし、自分は膝立ちの姿勢を取ると一言、

「舐めろ」

そう言って僕の眼前に彼は彼自身を突き出した。


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